専唱院について

専唱院の創建年代は明らかではありませんが、永禄三年(1560年)、織田信長が桶狭間の戦いに臨んだ年に、傳誉周源和尚を中興開山として今日に至っています。以来、およそ五百年近い歴史を重ねてまいりました。

本堂の厨子には両脇菩薩像が描かれており、その中に法然上人御真筆の「六字の名號」を記した絹地が奉安されています。このことから、当山は「名號山(みょうごうざん)」と称されるようになりました。

※「中興開山」とは、衰えていた寺を再び興した僧を指します。

観音堂について

毎年節分の日には、観音堂から豆まきが行われ、多くの人で賑わいます。観音堂には、如意輪観世音菩薩と三十三観音が祀られています。とくに如意輪観世音菩薩は18年ごとに開帳される秘仏として知られています。

その縁起によれば、慶長年間(1596〜1615年)の頃、当院北方の薮に夜ごと光が現れ、人々は恐れて近づきませんでした。中興開山・周源和尚が村人とともにその場所を調べたところ、木の葉が積もった丘の中から尊像が現れ、これを当院に安置したのが始まりと伝えられています。

以来、多くの人々から御利益を慕われ、今日に至っています。
毎月18日の観音様のご縁日に法要を行勤めております。

不動堂について

不動堂に安置されている仏様は「波切不動明王(なみきりふどうみょうおう)」です。

その由来は、弘法大師・空海が唐からの帰国途中に嵐に遭遇した際、祈願によって不動明王が荒波を鎮めたという伝説にあります。荒波を切り開いて空海を救ったことから、この不動明王は「波切不動」と称されるようになりました。

現在は準備中ですが、今後この不動堂にて護摩行をお勤めさせていただく予定です。
日程が決まり次第、ブログ等で改めてご案内いたします。
毎月28日のお不動さんのご縁日に法要を勤めております。

鐘楼堂について

大晦日には、鐘楼堂で除夜の鐘を撞いていただけます。
百八つの鐘の音の響きとともに旧年の煩悩を祓い、新しい年の始まりを清らかな心でお迎えください。

会館について

会館は冷暖房を完備しており、快適な環境でご利用いただけます。
地域の皆さまの集まりやイベント、ヨガ教室など幅広い用途で貸し出しも可能です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

イボの治る地蔵さま

半坪ほどの小さなお堂に「イボの治る地蔵さま」と書かれた札が掲げられています。
中には「右ころもみち、左なごや」と刻まれた坐像のお地蔵さまが安置されています。

この地蔵さまは、かつて「ボタシタ(石ヶ瀬の踏切付近)」の道端にお祀りされていましたが、明治初年(1868年頃)に現在の寺内へ移されたと伝えられています。

その霊験は今もなお受け継がれ、多くの人々が祈りを捧げています。

賓頭廬尊者像(びんずるそんじゃぞう)

賓頭廬尊者は、お釈迦さまのお弟子である十六羅漢のお一人で、「びんずるさん」と呼ばれ親しまれています。

病気を治す力があるとされ、ご尊像の体を撫でると、その部位の病が癒えると信じられてきました。そのため「撫仏(なでぼとけ)」とも呼ばれています。

今も健康や無病息災を願って多くの方がお参りされ、地域に親しまれる仏さまです。